JR琴似駅の裏手に佇む劇場「コンカリーニョ」。
その傍らに咲く紫陽花は、見頃のピークを過ぎると、青や紫の鮮やかさをそのまま引きずりながら静かに色を褪せさせていく。
枯れて即座に散るのではなく、これまで生きてきた色彩の記憶を最後の瞬間にまで宿し、朽ちていく。
その姿は、人の一生に重なる。
若さや勢いを失ったあとも、積み重ねてきた経験や感情を抱えたまま、命を最後まで燃やし尽くそうとする生き様。ただ綺麗に咲く瞬間だけでなく、衰えゆく時間の中にこそ、その人が歩んできた深みが滲み出る。
立ち枯れてなお凛と佇む紫陽花に、私は人間が死ぬまで命を生ききる姿の、本当の美しさを見ている。







