琴似の街角で、鮮やかだった花々が静かに頭を垂れ始めている。
傾きかけた夏の光を背に、枯れてゆく姿には確かな意志が宿る。
散りゆく花びらや萎れた葉は、決して終わりではない。
それは次へと命を繋ぐための、静かな準備である。
花びらを落としたあとには種が実り、やがて土へと還るその体は、寒さに耐える冬の土壌を豊かに耕していく。
生命は巡る。厳しい雪の季節をその下に隠しながら、根は深く静かに秋の蓄えを深めていくのだ。
枯れゆく美しさの先に待つのは、また訪れる春の芽吹き。
琴似の小さな花たちは、去りゆく季節の幕引きとともに、すでに新しい再生の物語を紡ぎ始めている。





